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タンザニアの重要な外貨獲得源は、コーヒー、茶、綿花、サイザル麻、除虫菊、タバコ、カシューナッツなどであるが、政府は1990年までに食糧自給を図るため、カサバやトウモロコシを中心とし定食糧増産に力を入れている。
コーヒー輸出は、殺虫剤の不足と早魃による減産にも拘らず、83/84年度には外貨収入総額の39%を占めた。
タンザニアは、EEC(欧州経済共同体)の資金援助により、長期コーヒー増産計画を実施しているが、コーヒー輸出の拡大範囲は、ICA(国際コーヒー協定)に基づく一定の割当てによって制限されて知り、この割当てを超えた余剰分は、ICAの価格水準より遥かに低価格で世界市場へ売却することが義務づけられている。
85年の収獲は過去5カ年における最高を示したが、輸送および倉庫設備の不備のため、輸出数量は微増にとどまった。
その他の換金作物は、砂糖、香辛料、落花生在とである。
ちょうじ(熱帯産の常緑樹で、その乾燥した蕾は香辛料又は薬用として使用される)は、主としてベンバ島で栽培されており、かつてはザンジバル島の外貨収入の約80%を占めていたが、世界価格の急落により生産は縮小し85/86年度におけるちょうじ輸出の外貨収入に占める比率は、45%程度に下落したものと推定される。

 

主要農業生産実績

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